子どもを産めない女性〜本紹介『春待ち雑貨店 ぷらんたん』〜
こんにちは、26歳ターナー症候群のりっちゃんです!
今回は、ターナー症候群の女性が登場する小説、岡崎琢磨さんの『春待ち雑貨店 ぷらんたん』をご紹介します。
私自身がターナー症候群なので、とても共感できました。
ターナー症候群の方やその関係者の方、子どもを産めないことで悩んでいる方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
ネタバレにならない範囲で、ターナー女性目線での感想をお話ししたいと思いますので、お読みいただけると嬉しいです。
それではよろしくお願いします!
『春待ち雑貨店 ぷらんたん』ってどんな小説?
ミステリーなのですが、刑事ものや探偵ものではありません。
プレゼントされたネックレスに刻まれた暗号を解読するなど、日常的な出来事の中にある謎を解いていく物語です。
4つの短編に分かれていますが、すべてのお話はつながっています。
それぞれの物語の長さは文庫本で60〜90ページほど。
気軽に読むことができ、ほっこりした気持ちになれる小説です。
ターナー症候群の私が読んだ感想
ここからは、1つ目の物語についての感想を書いていきます。
ターナー症候群のアラサー女性が主人公のお話です。
「この話の主人公は私そのものだ」
そう思うくらい主人公に共感できました。
子どもを産み育てるという「ありふれた日常」が、自分には永遠に訪れないということを思い知ったとき、どれだけ心を揺さぶられたことか…。
物語とは思えないくらいにリアルな感情の描写で、主人公の感情が自分の中に入ってくるようでした。
つらい気持ちを誰とも分かち合えない孤独感。
子どもが産めない体質であることで結婚に前向きになれない気持ち。
そういった思いを抱えながらも、自分なりの幸せを探していく主人公に勇気をもらえました。
「幸せのカタチは一つだけではない」
そう思わせてくれるお話です。
みなさんも、ぜひ読んでみてください!